2011/04/21(木)兵庫県 猪名川高水敷におけるノシバ・チガヤ緑化 ~河川高水敷の在来種による緑化の取組み~

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 猪名川は兵庫県と大阪府の境界付近を流れる近畿を代表する一級河川の一つです。現在、猪名川の北伊丹地区(左岸)の高水敷ではノシバとチガヤによる緑地整備工事が進んでいます。
常に水が流れている低水路よりも一段高い「高水敷(高水域)」は古くは農耕地として利用される事が多かったようですが、今は沿川住民の憩いの広場として運動公園やゴルフ場として整備されている場所の方が多いのではないでしょうか?高水敷は今も昔も「川と人を結ぶ大切な空間」と言えると思います。
一方で「高水敷」というやや特殊な環境(普段は陸域であるが、洪水時には水に浸かり撹乱を受ける)は、河川生態系において重要な役割を担っているといえす。しかし、残念ながら昨今では高水敷の多くの緑地は外来植物で構成されている場所が多くあります。高水敷は外来植物にとって絶好の生育場所であるという現実が確かにあります。

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2008/01/28(月)兵庫県 加古川護岸法面緑化事業 ~河川堤防法面におけるチガヤ群落整備に向けて~

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加古川の中流域にあたるここ兵庫県西脇地域は平成16年の台風23号により甚大な被害がもたらされた地域で、同年中に河川激甚災害対策特別緊急事業に指定され、平成17年から継続して河床掘削や堤防強化及び嵩上工事が進行中です。
堤防法面は図らずも工事後瞬く間に帰化植物やツル性植物に覆われてしまうといったケースが珍しくありませんが、ここ加古川の堤防法面でもそのような状況が至るところで見られます。
そんな中、堤体工事が竣工済みの一部区間においてチガヤを主体とした在来草本群落の整備への取組みが始まっています。そこで今回は2008年3月に施工したばかりのチガヤマットにスポットをあてて現場のご紹介させていただきます。

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