2011/03/25(金)兵庫県 加古川水系東条川親水公園 やすらぎの景観づくり事業 ~多自然川づくり 出水に耐えたツルヨシ群落~

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東条川は兵庫県篠山市の黒石ダム三田市の大川瀬ダムを経て加東市、小野市内を抜けて加古川に合流する一級河川で、地元の方々には「母なる川」として親しま れる川です。しかしながら台風や集中豪雨による氾濫で度々沿川の家屋が甚大な浸水被害を受けてきた歴史もある川で、「水に親しむと共に、地域の防災への意 識を高める公園づくり」を掲げて当親水公園整備事業は進められました。

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2010/02/08(月)滋賀県 琵琶湖(木浜内湖)環境整備事業 ~既存コンクリート護岸部におけるヨシ群落の創出~

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「自然と人との共生」を掲げて全国で初めて生態系の保全を積極的に定めた条例、「ヨシ群落保全条例(※滋賀県琵琶湖のヨシ群落の保全に関する条例)」を施 行した事で知られる滋賀県。同県守山市に位置する木浜内湖(このはまないこ)は琵琶湖周辺に残る23内湖の内の一つで、1900年代半ばから急速に進んだ 干拓事業により水際のほとんどはコンクリート護岸となっています。このコンクリート護岸部に再び昔の豊かな水辺生態系を取り戻すべく、平成20年から「木 浜内湖環境整備事業」としてヨシを始めとした水際の植生回復プロジェクトが進行しています。

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2008/03/01(土)愛知県 岩ヶ池

岩ヶ池は『刈谷ハイウェイオアシス』に隣接する農業用のため池です。このため池は造成後裸地の状態が続いたため、写真のように雨水の表面流去と波浪による法面侵食がおこりました。ここでは植生工により法面侵食を抑え、緑化を図る事が提案されました。しかし現地の明らかに波浪のものと思われる侵食が強く、オーバーハングしている箇所も見られました。ここに単純に植物を植えただけでは、波の物理的影響で苗が衰退し活着しません。


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2007/09/07(金)大阪府 松尾川上流ワンド整備事業 ~ワンドのビオトープ機能とその再生~

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大阪府和泉地方を流れる松尾川の上流域において 河川公園整備と併せて河川生態系保全・再生のためのワンド整備が実施されました。 「湾処」と書いてワンド・・・昨今ではこのワンドを備える河川というのはほとんど見られなくなってきましたが、ワンドは稚魚や鳥類の生活の場として、また 水辺の生き物にとっての出水時における避難場所として機能する河川生態系にとって非常に重要な舞台となります。ツ黴€ 人工的にワンドを新しく整備するというのは決して容易な事ではありません。せっかく整備しても生き物が集まってこない、出水によりワンドそのものが崩壊し てしまう、土砂堆積によりワンドが完全に埋まってしまう事も数多く報告されています。また植生という側面にも湿地状態がうまく保てなかった結果、ワンド周 囲が外来の陸生種(セイタカアワダチソウ・セイバンモロコシ等)に覆い尽くされてしまったり、逆に裸地(無植生)の状態が継続的に続いてしまったりという 問題が生じる事があります。ワンドでの豊かで安定した我が国本来の水辺生態系構築のためには、施工時段階における水辺の植生整備はやはり必要となるケース が多いのではないでしょうか。

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2007/07/21(土)大阪府 花博記念公園鶴見緑地 ~鉄線ジャカゴ(蛇籠)からネットジャカゴ改修~

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護岸の伝統的な工法の一つとして知られるジャカゴ(蛇籠)護岸は一般的なコンクリート護岸と違い陸地と水辺を遮断しない事で水辺生態系の保全や自然な水辺景 観維持には非常に有効な工法です。河川のみならずため池や公園内のせせらぎ・修景池等の護岸に用いられる事も珍しくありません。ここ花博記念公園鶴見緑地 内でも長期間数百mの延長に渡って修景池の護岸を担ってきましたが、老朽化が進み鉄線が破断・突出してしまっている部分も確認されたため、この度安全性を 考慮し鉄線(鋼製網)の撤去と併せてロックロール(繊維製ネットジャカゴ)の設置が実施されました。

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