1999/10/08(金)三重県 東員町自然生態ゾーン ~地域種を用いた水辺づくり~

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三重県東員町の自然生態ゾーン整備事業にでは公園内に造園的な水路を創出させるのではなく,あくまでも水辺における多様な自然生態系の創出を目指した川づくりが行われました.


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護岸方法はコンクリートに頼らず石積と植生によるものとし,植物についてもヨシを始め,隣接する戸上川でごく普通に見られるマコモ,ヒメガマ,サンカクイなどの種類が導入されました.左の写真は造成状況(2002年1月9日).

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1999/05/20(木)神奈川県 大根公園 ~調整池をビオトープに~

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↑1999年5月20日.水際に発達したフトイ群落.システム設置およそ1年後の状況.


ため池や調整池をビオトープにする場合,ビジョンを明確にして取り組む必要があります.

ビオトープとは一般的に生物の生息空間あるいはある特定の環境条件の生物群集の様な意味合いがありますが,言葉の意味からはどのようなものでもビオトープに なってしまいますね.そのため放っておいてアメリカセンダングサやオオブタクサなどの帰化植物が繁茂してしまってもビオトープといえばビオトープと言えま す.しかし,生態学的な反論だけではなく,やはり人間の心理とはちょっと違和感がありますね.せっかくお金を払ってつくっているのですから,何となくそれではいけないような気がします.

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1998/03/11(水)岐阜県 勝賀大池 ~ため池における植生護岸の活用~

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設置後1.5年の状況.水際に水生植物群落が形成された.
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水際にベストマンロール(植生ロール),
その背後にベストマンパレット
(植物種:ヨシ,マコモ,フトイ)を設置.
1998年3月11日.






ため池の護岸には様々な方法が考えられます.植生護岸は単なる修景緑化ではなく,水生植物を繁茂させることにより,波浪による湖岸の浸食を防止します.植生護岸の良い点は,波浪を反射させず,吸収させることです.そのため反射波による対岸の浸食を防止します.また,写真からも明らかなように,植生護岸を形成すれば,多くの生物の生息環境として機能します.さらに,ある程度は水質の浄化も期待できるでしょう.

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1993/03/01(月)神奈川県 いたち川 ~あの施工事例は今・・・~

神奈川県いたち川は,日本ではじめてベストマンシステムを設置した河川です.その当時,植生護岸に関する知識も少なく,手探り状態で製品を設置しました.1993年の設置から6年後の状態について確認し,そこに生じた問題点や改善点についてレポートしました.

神 奈川県横浜市を流れるいたち川は,都市河川の川づくりにおいて先進的な取り組みがなされている河川である.多自然型川づくりに思いを巡らせたとき真っ先に 名前のうかぶ河川の一つであり,1993年3月ベストマンシステムが日本で初めて採用された河川でもある.本レポートは設置当時から今日に至るまでに生じ たベストマンシステムに係わる問題点と,再整備後の現在の状況について記したものである.


ベストマンロール設置からの経過

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1993年3月.ロール設置直後の状況.

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