2003/07/31(木)大阪府 豊能町水路 ~水路の自然再生の試み~

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豊能町水路施工後4ヶ月後の状況
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一般的な水路の改修事例


水路の改修というと一般的にはU字型一直線の灰色の光景(左写真)が目に浮かんでしまいますが,豊能町の水路では水路としての機能を維持させながらも,できるだけ自然に近いものにすることが検討されてきました.
そうした中,この水路では護岸には多孔質ブロック,護床にはロックロール(STW200;ネットジャカゴ)及びルートボール(BC06 ヤシ繊維基盤ポット苗(φ6cm),植物種:セキショウ)が導入されました.ちなみに当該水路は修景施設ではありません.下の4枚の写真が施工時の流れです.

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2003/03/01(土)岐阜県 清水川 ~都市河川の自然再生~

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自然再生工事後の清水川.片岸のみ施工が完了した状態.2003年5月


近年,様々な河川で自然再生事業 が行われるようになってきました.従来行われてきた,多自然型川づくりと何が異なるでしょうか?国土交通省河川局河川環境課発行のパンフレットによれば, 『自然再生事業は河川環境の保全を目的とし,流域の視点から「川のシステム」を再自然化する河川事業です.』とあります.具体的には,堰の運用改善による 水位変動の回復やダムの土砂バイパスにより河床を再生させるなどの取り組みがなされています.すなわち,河川のダイナミクスを修復することが自然再生事業 において重要な位置を占めていると言うことなのでしょう.今思えば,従来の多自然型川づくりでは,”河川”という”動的”な環境に対し,比較的”静的”な 取り組みを行っていたように感じます.

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