2008/03/24(月)千葉県 境川 ~鋼矢板護岸の自然再生の試み~

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ロール設置前の状況


近年,低地の河川の多くは鋼矢板による護岸となってしまいました.時代背景を考慮するとそれも致し方のない面があるかと思います.しかし,鋼矢板護岸は水域と陸域とを分断してしまうだけではなく,工事終了後には水際の植生がほとんど消滅してしまう場合がほとんどです.

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2005/03/14(月)千葉県 真間川

[2006/06/02]
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ヨシ群落の生育状況.
 
 
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ヨシ群落によって複雑な水際が創出され
ました.こうした場所は水生生物にとっ
て貴重な生息場所となります.
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ヨシ群落によって潤のある水辺空間が形
成されました.
 


 昨年(2005年)と比較すると,今年のヨシはずいぶん大きくなりました.草丈はおよそ2mと,昨年の1.5~2.0倍程度になっています.2004年6月24日の写真と比較してみてください.もうこれで一安心と行ったところでしょう.そうすると,次にヨシ群落のもつ機能や景観が気になるようになってきますね.ヨシ群落によって創出された複雑な水際にはきっと様々な水生生物の生息空間となるでしょう.もちろん,水質浄化の機能も併せ持っていると言えます.また景観的には写真からも分かるように従来コンクリート張りであどちらかというと固い景観でしたが,ヨシ群落の成長とともに柔らかい緑色の潤いのある景観が形成されつつあります.これからが楽しみですね.生き物調査もやってみたいですね.

[木村保夫].

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2005/01/25(火)千葉県 小野川

[2005/08/02]
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良く繁っています
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マコモ


 半年ぶりに現場に行ってみました.現場に行くときはいつも受験の結果発表の様にドキドキするものです.現場に行ってみると,青々とマコモが成長(しすぎるぐらい)していました.きっと,栄養塩が豊富にあるのでしょう.写真撮影をしていると,近くの橋から中学生の男の子と女の子が数名,こちらの方を指さしながら何やら話していました.そう言えば,植栽会をしたのは小学校6年生だったので,もしかしたらこのマコモを植栽した時の彼らかもしれません(私のことを怪しいおじさんであると話していたのかも(笑)). これまで,単調であった河川にちょっとした変化ができたので様々な生き物が定着していまいた.メダカやボラの子供,そしてナマズにウシガエルのオタマジャクシ.結構子供たちが遊びに来るようになったとのことでした.

[木村保夫]

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2004/06/01(火)千葉県 黒部川

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[背景とその課題]
 黒部川は利根川の下流に位置する支流で,その水は飲料水や農業用水に使用されています.黒部川は低地に位置しているため,流速が遅く,水質汚濁が問題と なっていました.黒部川は両岸が鋼矢板護岸であるため,その当時は水際に水生植物群落はほとんど存在していませんでした.そこで,黒部川では水生植物群落 による水質浄化が検討されました.課題として,鋼矢板護岸の水際に水生植物群落を植栽するための立地を創出すること,そして効果的に水生植物群落を成立さ せることでした(写真1).

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2003/07/10(木)千葉県 坂川

[2008/07/26]
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ソウギョ発見!
 
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未植栽区間では相変わらずギシギシなど
の荒地植物が繁茂していました.
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ヨシ植栽区間では荒地植物の侵入は
少ないようです.
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定点写真です
 
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スケッチをしているご婦人が居ました
 
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植生ロールに既存マコモを
植栽した場所です


 久々に坂川に行って参りました(5/27).整備直後に爆発的に増えたオオカナダモですが,そういえば最近かなり少なくなりました.その代わりにセキショウモが徐々に増えてきます.新しい土地が形成されると一気に増殖する外来種の増殖パターンなのかなぁとも思いました.川を除くと巨大なソウギョがのんびりと泳いでいるのが目にとまりました.あまり人見知りしない様なので,しばらく観察しているとオオカナダモをむしゃむしゃと食べてるところを見ることができました.ソウギョにも好き嫌いがあるのかもしれませんが,セキショウモよりもオオカナダモを好んで食べているようです.オオカナダモが減少した理由の一つにソウギョの存在があるのかもしれません.何かが変われば何かもかわるなど,生態系は非常に複雑なもので,どれか原因を特定することは極めて困難ですね.

[木村保夫]

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