動物園と水族館


photo アクアマリンふくしま

緑豊かな動物園や水族館は何度訪れてもわくわくする場所です。

動物園や水族館で植物は脇役ですが,園路から動物舎まで連続した緑の風景は動園路と動物舎に一体感を与え,そこを訪れる人と動物たちとの距離を縮めてくれます。動物たちにとっても緑がある方がストレスが少ないかもしれません。緑の効果はとても大きいように思います。





動物舎の植栽は難しい...


photo 何も生えていない状況の動物舎

しかし,動物舎の中に植物を定着させるのはなかなかどうして難しいものです。

今まで緑のなかった動物舎にある日ぽつんと植物を植えると,動物たちはそれを珍しがって,つついたり引っ張ったりちぎったり。しばらくすると植物はくたくたになって枯れてしまいます。何度やってもそれが繰り返され思うように植物を定着させることができません。外敵に襲われる心配がなく食べ物が十分にあると動物たちは遊ぶようになるようです。





引き抜けない植物


photo 土ポットの竹串固定

飼育員が新たに持ち込んだ植物に動物たちは興味深々です。せめて,飽きるまで植えた植物がひっこ抜けなければ何とかなるかもしれません。ですから,どうすれば植物が抜けなくなるかを考えてみます。

まず十分に根茎が充実したポット苗を用意します。これに竹串を3方から地面に突き刺してポット苗を固定しました。

いくつかの動物舎ではこの方法は有効でした。必要なのは根の充実したポット苗と竹串ですから,簡単にすぐに試すことができます。これでうまくようであればしめたものですね。それでもなかなか難しい場合や面的に緑化したい場合には是非私たちにお問合せください。

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大型の苗を植栽する


Photo ルートボールメガ

動物の種類にもよりますが,引き抜くことができないような大型の苗を植栽することも効果があります。

ある動物園の鳥舎ではφ45cmのススキの苗(ルートボール・メガ)を植栽したところ,うまく定着して毎年植物の成長がみられています。

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動物たちも飽きる


Photo サンシャイン水族館

ある時飼育係の方からこんな話を聞きました。

植物を植えると動物たちはすぐに寄ってきて植物で遊びはじめます。根から引っこ抜かれてしまった場合は仕方がないのですが,根が残った場合,植物は少しずつ成長をはじめ,葉を展開します。不思議なことにこの時点で動物たちは植物に興味を示さず,その結果,その後,植物はよく成長するのだそうです。

本当のところは分かりませんが,おそらく動物たちは飽きたのだと思います。流行りもあるようですが。動物たちに興味を持たれないようにすることが一つのポイントになるようです。





種を蒔いて自然に生えてくるのを待つ


photo 井の頭リスの小径

興味を持たれないようにする植栽というのはなかなか難しいものですが、一方で、動物たちは自然に生えてきた植物には興味を示さないようです。

植えても植えても、抜かれたり、囓られたり、千切られたり。そうかと思えば、勝手には生えてきた植物にはまるで興味を示さない。動物舎の中ではそういった不思議なことがしばしば起こります。ですから,動物舎全体の土を耕耘して植物の種を蒔くという方法もあります。

緑化用の「雑草のたね」について見る >



定期的に入れ替える


photo サンシャイン水族館

空間が狭かったり土が無かったりする動物舎で緑化を行う場合には,動物舎用の特別な植物マットを定期的に入れ替える方法もあります。

写真の不思議な形の植生マットは,緑化枡の形につくった専用のマット苗です。合成樹脂ネットで補強されているので動物たちが遊んでも簡単にはバラバラになりません。定期的に入れ替えを行うことで常に緑を維持することができます。

動物舎用のマット苗について関心がありましたら,是非私たちに お問い合わせ ください。





動物たちも性格がある


井の頭自然文化園

人間と同様,動物たちにもそれぞれ性格が異なります。同じ種の動物でも活発な個体も居れば,内気な個体も居ます。ですから,同じ種だからと言って同じ方法で緑化ができるとは限りません。

また、これまで2頭の飼育であったところが3頭になると状況は一変します。特に動物の子どもたちは色々なものに興味津々です。ですから,こうすれば必ずうまく行くという方法が見つかりません。毎回試行錯誤です。

...動物舎の緑化は本当に難しいものです。...orz