道路沿い法面の樹林化 ~万博瀬戸会場アクセス道路(広久手八草線)~
開発に伴って発生する法面は、防災はもとより、生態系や景観に配慮する必要があります。
1997年には、2005年に開催される万博に伴い、瀬戸会場へのアクセス道路で発生する長大切土法面の樹林化が検討されました。
そこで本施工に先行して1998年に試験施工が行われ、その後の3年間のモニタリング調査の結果、幼苗植栽工法(宮脇方式)が採用されました。
万博開催にあたり、ここでの緑化目標は地球景観を考慮したものとなっています。現存する植生であるアベマキ-コナラを中心にしながら、潜在自然植生の主木であるシイやカシ類も植栽し、遷移論に従った樹林化を目指しました。
[鈴木正幸 (問合先)e-mail: ms-suzuki@especmic.co.jp]
2004年6月施工直後の状況
ポット苗木の活着、成長を促すように土壌改良とマルチングを施しています。
・間伐材による土留柵の設置
・現地発生土を土壌改良に客土
・ポット苗木を混植密植
・稲ワラによるマルチング
2006年7月の状況
施工から2年が経過し、地面は見えないぐらいに木々が茂ってきました。
2010年6月の状況
施工から6年が経過し、周囲の景観に馴染んだ樹林を形成しています。