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第17回自然環境復元学会で事例発表を行ないました 2017年2月6日

2017年2月6日に日本大学理工学部駿河台キャンパスで開催された自然環境復元学会で発表を行ないました。

発表タイトルは 「イオンふるさとの森づくり」により創出された樹林を利用する鳥類の観察事例 です。

東京都_千代田区_第17回復元学会 s-吉野さんの研究発表

愛知県の北西部、扶桑町にあるイオンモール扶桑の外周樹林で2015年から2016年にかけて鳥類の観察を行ないました。
この結果をイオン株式会社担当者の木下順次さまと連名で発表させていただきました。

イオンモール扶桑の外周樹林は2003年に植栽され,2015年現在,樹高8~10mの細長い樹林帯を形成しています。

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イオンモール扶桑を囲む樹林 Google MAPより

 

生物多様性喪失の危機意識の高まりや2010年に名古屋で開催されたCOP10,そこで掲げられた愛知目標など,近年は企業緑地においても生物の多様性保全効果に関心が向くようになってきました。

都市の街路樹や植え込みの多い住宅地ではスズメやカラスなどなんらかの鳥類が飛来することは容易に想像ができます。
しかし意外と観察事例は少ないものです。
そこで,この樹林帯を創出したことで,鳥類が多様になったのかどうか,観察してみることにしました。

愛知県_扶桑町_イオンモール扶桑鳥類調査_160529_016 愛知県_扶桑町_イオンモール扶桑_鳥類調査_151024_008

その結果17種類の鳥類を観察することができました。
樹林ではウグイスやセンダイムシクイが記録され,ヒヨドリやカワラヒワが多く記録される傾向がありました。
一方で,周辺市街地ではツグミやセグロセキレイが記録され,スズメやハクセキレイが多く記録される傾向がありました。
この結果を多様度指数で比較したところ,明確な差はありませんでした。
農耕地性の鳥類の記録頻度が減少した分を,森林性鳥類が増えることで補う形になりました。
この事例においては,樹林創出の効果は,鳥類の多様度を高めたというより,失われた分を補完するといった関係になっていました。

鳥類を観察していると,形成された樹林は止まり木や採餌場所となっていました。
店舗外周の樹林は鳥類に親しむ場所として活用したり,地域のまとまった緑地と緑地をつなぐ回廊としての機能は今後期待できると考えられます。

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