2015/10/14(水)萱株とは?打違えとは?
萱株とは、治山事業の現場において、「ススキ」の株のことをいいます。ススキ(Miscanthus sinensis)はご存知のように、日本の秋の風景を代表する植物で、イネ科ススキ属の多年生草本です。
萱株は一般的には現場周辺にある野生のススキ株を掘り取り、小分けにした苗(ここでは萱株苗といいます)のことです。どういうところに使われるかというと、左の写真のような丸太柵工(木柵工)や丸太土留工、丸太筋工の緑化として用いられています。植生の回復による土壌の流出防止や法面保護、景観形成を目的に利用されています。
上の図面は丸太柵工(木柵工)の定規図です。
萱株は一般的にはなじみのない規格寸法で表現されています。
「打違1m縄〆、茎長30㎝」
読み方すらわかりません。「うちたがえ1mなわじめ、くきちょう30㎝」。
- 打違:萱株苗を1束に束ねるときの苗の束ね方(方向)を表しています。
- 1m縄〆:萱株苗1束の数量を表しています。
※ただし、明確な株数は定義されていない。
- 茎長30㎝:萱株苗の茎高(草高)を表しています。
当社では平成23年度より、ススキの種子から発芽育成させたススキ苗【萱株】を生産し始めました。
治山における萱株苗の代わりとして、現場周辺でススキ株が準備できないような場合に、ご利用いただけたらと思います。
(2015/10/14 山口・三島)