2020/06/03(水)神奈川県 善明川

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神奈川県の善明川にべステック・ロックロール(ネットじゃかご)が設置されました。

べステック・ロックロールは化学繊維の網でできた繊維系のじゃかごで,地形の起伏に柔軟に対応することができます。ベステック・ロックロールは割栗石等が充填されているため,納入後すぐに設置可能です。

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現場である善明川では,護岸にもともと竹粗朶が設置されていましたが,川の流水よって竹粗朶がほとんど流出してしまっていた状況でした。そこで今回は,水源環境保全再生事業に伴い,竹粗朶に替わってべステック・ロックロールが採用されました。
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施工前の状況(2019年3月撮影)
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施工後の状況(2019年4月撮影)

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べステック・ロックロールの網は非常に細かい繊維を編み込んで作られており,水際など湿度の高い環境では水分を保持できるため,1年程度が経過するとネットに苔が生えることがあります。時間の経過とともにより自然な風景となっていきます。


ご興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。

【東建介】

2010/07/08(木)神奈川県 引地川 ~チガヤマットとグリットシーバーV3~

 引地川は大和市が管理する準用河川です。
この引地川は都市の中を流れる河川で、人々に親しまれる川づくり、親水構造を検討しつつ整備がすすめられてきました。

平成22年度には親水護岸への緑化として、チガヤ法面が施工されました。弊社としては、神奈川県でのチガヤマットは初めての試みです。しかし、チガヤマットを水際に張り付ける工事では、河川の増水時に法面の土が吸出されて植生ごと流亡する危険性があります。そこで私たちは、グリットシーバーV3を併用することを提案しました。グリットシーバーV3はジオテキスタイルと吸出抑制材の不織布が一体となった構造で、護岸を形成しつつ浸食を防止することができます。

引地川の法面施工に関しては、このグリットシーバーV3を敷設後、その上にチガヤマットを張り付けました。この方法により、法面が吸い出されることなく緑 化され、かつ流速3m/sの流れに対応できると期待しています。施工が夏にさしかかっていたので、出荷や施工中の傷みや蒸れが心配でしたが、施工業者の 方々にうまく管理して頂いたおかげでチガヤも枯れることなく活着しました。


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施工状況.
平成22年7月8日撮影
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施工状況.
平成22年7月8日撮影
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生育状況(施工後4ヶ月).
平成22年11月18日撮影


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生育状況(施工後4ヶ月)
平成22年11月18日撮影


 引地川の結果によりグリットシーバーV3とチガヤマットを組み合わせることで、出水時の流れがある所でもチガヤによる緑化が可能であることが証明されました。

[2010年7月8日]

2005/04/01(金)神奈川県 いたち川(紅葉橋)~植物群落の機能を活かす~

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 神奈川県いたち川は1993年3月ベストマンシ ステムが日本で初めて採用された河川です.紅葉橋付近ではベストマンパレット(ツルヨシ)は水の流れを制御するための植物による水制として導入されまし た. 施工地点には自然に形成された淵がありましたが,河川改修においてもこの淵を保存できるよ,置き石による水制工の設置などの配慮が行われています.施工は 水制の設置とその後の河川の応答を見ながら行われました.淵周辺に設置されたベストマンパレットは水の勢いを弱めると共に砂をトラップし,淵の維持に貢献 しています.

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1993/03/01(月)神奈川県 いたち川 ~あの施工事例は今・・・~

神奈川県いたち川は,日本ではじめてベストマンシステムを設置した河川です.その当時,植生護岸に関する知識も少なく,手探り状態で製品を設置しました.1993年の設置から6年後の状態について確認し,そこに生じた問題点や改善点についてレポートしました.

神 奈川県横浜市を流れるいたち川は,都市河川の川づくりにおいて先進的な取り組みがなされている河川である.多自然型川づくりに思いを巡らせたとき真っ先に 名前のうかぶ河川の一つであり,1993年3月ベストマンシステムが日本で初めて採用された河川でもある.本レポートは設置当時から今日に至るまでに生じ たベストマンシステムに係わる問題点と,再整備後の現在の状況について記したものである.


ベストマンロール設置からの経過

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1993年3月.ロール設置直後の状況.

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