2023/11/23(木)林道法面におけるシカ食害対策の緑化(神奈川県内の事例その1)
シカ(鹿)生息地における現状と課題
神奈川県内のシカ(鹿)生息地では、シカの食害により植生が衰退し裸地化した状況が確認されています。裸地化した箇所がシカに踏み荒らされて崩れたり、さらに降雨によって土壌浸食が起こったりしており、林道に土壌が流出した箇所も見受けられます。実際に土砂崩れの被害を受けた民家の裏山を観察させて頂くと、シカの食害により下層の植生無くなってしまい、土壌浸食が至る所で起こっている状況でした。土砂崩れ等の大規模な災害を事前に防ぐためにも、まずは法面等を早期に緑化し、土壌浸食を防止させる必要があります。シカ不嗜好性植物(国内産在来種)を利用した法面緑化
このような状況にある神奈川県内の山の林道法面において、シカの好まない植物(シカ不嗜好性植物)を用いて緑化を試みました。シカ不嗜好性植物の種子から緑化を試み、用いた種子は日本国内のみで採取もしくは生産した国内産在来種種子のみとしました。施工直後の景観にも配慮した植生シート
今回の現場は、山の中の林道法面であったため、施工直後の景観にも配慮して、シカ不嗜好性植物の種子を配合した植生シート(在来種で緑化シート)を用いて緑化を試みています。この在来種で緑化シート(ヤシネット)は、林道工事等における法面保護工に利用することができ、ロール状で納品されるため一般的な植生シートと同様で容易に施工することができます。また、この在来種で緑化シートは生分解性の資材で製造しており、基盤は少しずつ自然にかえるため、山の中での利用にも適していると言えるでしょう。少しずつではありますが、シカ不嗜好性植物(国内産在来種種子)を用いた施工実績も増えてきていますので、シカ(鹿)の食害でお困りの方は是非、弊社までお問合せください。
【東京オフィス 東建介】
2021/08/23(月)栃木県日光市 林道法面 在来種で緑化シート
栃木県日光市の林道法面に在来種で緑化シートを導入して頂きました。
在来種で緑化シートは、日本国内で採取あるいは生産した在来種の種子のみを用いた植生シート(盛土用)です。国内産のメヒシバ、カゼクサ、チカラシバ等の種子が配合されています。
シートの設置は容易に行うことができます。
1)法面の雑草や石等を除去し整地する。
2)シートを敷設する。
3)止め杭を既定の間隔および箇所に打ち込む。
本現場では3人/日×2日で200㎡を敷設頂きました。
また緑化後の状況を報告したいと思います。
※切土法面の場合でも工法の提案をさせて頂きます。是非お問い合せ下さい。
【東建介】
2020/04/02(木)日本国内産在来種の種子のみを使用した植生シート
在来種で緑化シートは,日本国内で採取あるいは生産した在来種の種子のみが付いた植生シートです。
使用している種子はイネ科のメヒシバ(一年草),カゼクサ(多年草),チカラシバ(多年草)です。
メヒシバは一年で種子を付けて冬季に全草が枯れる一年草ですが,発芽率が高く初期成長が早いため,速やかに緑化を行いたい場合に有効です。これに対して多年草であるカゼクサやチカラシバは,メヒシバと比較するとゆっくり成長しますが,冬季にも地下部が残り翌春になると地下部から出芽成長するため,長期的な緑化を行いたい場合に有効です。
では,在来種で緑化シートを実際にいつ設置すれば良いのでしょうか。
在来種で緑化シートの設置時期は,設置する場所や環境条件等によって異なるため一概には言えませんが,植物の発芽時期を考えると4月~8月頃が適しています。
工事工程の都合から植物の生育適期に在来種で緑化シートを設置できない場合もありますが,冬季にシートを設置した場合は,翌年の春に種子から発芽成長します。
国内産在来種で緑化シートにご興味のある方は是非御問合せ下さい。
植生シートだけでなく,種子吹付や手蒔き用に使用する種子(国内産在来種)のみの販売も行っております。
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【東建介】
2019/07/04(木)一年目はメヒシバ,翌年からはカゼクサとチカラシバ
種子は,早期緑化を担う一年草(メヒシバ)とその後の長期に渡る緑化を担う多年草(カゼクサとチカラシバ)を中心とした種子配合を行っています。
本当に一年草から多年草に置きかわるのか,試験を行っています。良好な結果が得られておりますので,試験状況の写真をホームページに追記ました。