2003/05/17(土)愛知県 庄内用水(光音寺公園ビオトープ)~多様な生物が生息できる川へ~
私たちはここで沈水植物マットを設置させていただきました。内袋付きのヤシ土嚢の内側に、沈水植物の根が張ったマットを取りつけてあります。現場ではまず内袋に土を入れ、自重をもたせました。コンクリートであった河床には砂利が敷かれ、そこを軽く掘って土が入ったヤシ土嚢を設置します。隙間から新芽が出てくるといった仕掛けです。沈水植物はヤナギモ、ササバモ、セキショウモを導入しました。水位は設置時よりもうすこし上昇する予定です。沈水植物や湿生植物が繁茂し、魚や水生昆虫が見られ、子どもたちがたくさん集まる川になると期待されています。
右の新聞記事は読売新聞(2011年4月8日掲載)より抜粋したものです。 記事をクリックしていただくと、大きな画像でご覧いただけます。
[2003年5月17日]
2002/04/01(月)岐阜県 基幹農業排水路における自然の再生 ~寺田川における試み~
岐阜県関市寺田地内を流れる基幹農業排水路において水路の再自然化を行うための試験が実施されました.
農業排 水路は,水田の排水をよくするために,一般に深く掘り下げられ,且つ,水の流れを阻害しないようにコンクリート2面,あるいは3面張りとなることがほとん どです.以前は素堀の水路が至る所にあり,いわゆる”落とし”と呼ばれ,様々な生き物の生息空間として重要な役割を果たしていました.しかし,社会経済情 勢を背景に農業の効率化が重要な課題となると,それらの素堀の水路は全国からほとんど姿を消してしまいました.
排水路の本来の目的は”利水”であるため,その効率を最大限に発揮するために,あるいは施設の維持管理の労力をできるだけ削減するためには,水路の三面コンクリート化はある面では必要な作業であったのであると思います.