2020/02/12(水)塊茎の掘り取り作業には時間と労力が掛かる?

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 研究規模や実験内容にもよりますが,水田雑草の塊茎の年間使用量は1種類あたり約3,000~10,000個ほどです。研究者の方々にお話をお聞きすると,その入手方法は自社生産で,オモダカやクログワイなど主要な数種類を実験のために生産されているようです。実験のための塊茎を入手するために,春前から植えつける塊茎を準備し,植付け・育成させ,冬場に掘り取りを行います。しかも,この冬場に実施する塊茎の掘り取り作業が曲者で,水田雑草の塊茎の生産で最も時間と労力が掛かる作業なのです。
 例えば,塊茎の掘り取り作業を4人で実施した場合,1日あたり約1,000個の塊茎を確保できます。塊茎を約3,000~10,000個確保するためには,1種類あたり3~10日ほどの時間が必要となります。さらに,数種類の塊茎を確保しようとした場合は,掘り取り作業全体で数週間~2ヶ月ほどの時間が必要となります。

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 では,この掘り取り作業には実際どのくらいの費用が掛かっているのでしょうか?研究員(¥3,000/h)が4人で,1日で1,000個を確保した場合を想定して考えてみましょう。
 この場合,掘り取り作業にかかる人件費は,¥3,000/h×8h×4人=¥96,000/日で,塊茎1個あたり¥96/個となります。1種類あたり年間3,000個~10,000個ほどの塊茎を確保すると考えると,塊茎の掘り取り作業だけで年間約30~100万円の費用が掛かっていることになります。
 このように塊茎の掘り取り作業には,労力や時間に加え,かなりの費用もかかっていることがご理解頂けたでしょうか?塊茎の生産から掘り取り作業にかかる労力や時間,費用を削減したいとお考えの方は,お気軽にお問合せ下さい

【東建介】