大規模造成地 斜面保全林の創出 ~ 神奈川県 株式会社トヤマ ~
神奈川県山北町に小山があります。地元の人は丸山と呼びます。
この山頂に環境分析装置の先進企業が本社工場を建設することになりました。
造成工事によって長大な法面が生まれました。
この斜面を森によって保全することになりました。
森に囲まれた工場を創出します。
「最高の技術は最高の自然環境とのみ共生する。」
この哲学に基づいた森づくりが始まりました。
[高野義智 (問合先)e-mail: y-takano@especmic.co.jp]
モニタリング
[2016/1/25]
厳しい冷え込みに包まれた睦月下旬。植栽地を訪問しました。
落葉樹が葉を落としている冬季は森はボリュームダウンするため伝わりづらいですが、幼い森の成長に驚きました。
ジンチョウゲはつぼみを膨らませ、まもなく初春になると良い香りを振りまいてくれることでしょう。
カンツバキの花も冬の日差しに真紅の花弁が目を楽しませてくれます。
ささやかな森の恵みを垣間見ることができました。
関東ロームは固結しやすい反面、やわらかくほぐしてあげると木々の根の伸長が容易となる良質な土壌です。
土づくりが功を奏したことは一因です。
しかし、最大の要因はしっかりとした育樹の実施と言えます。
稲ワラでマルチングを行っていますが、間隙を縫って雑草は繁茂してきます。
クズ、ヒルガオ、イタドリ。
雑草御三家とも呼べる憎まれっ子が全て揃うこの植栽地は気を抜くと彼等に覆われてしまう危険性をはらんでいました。
定期的な草取りをこまめに続けていることがこの苗木たちの成長となって応えてくれています。
稲ワラが風などで散逸してしまったエリアに他の作業で排出された材木片が追加マルチングされていました。
苗木を大切にしてくれているものと嬉しくなりました。
この春からの更なる成長が楽しみです。
[高野]
[2015/4/10]
本社工場建て屋が完成し、本日新社屋落成記念日です。
記念式典を前にして、最後の植樹祭が行われました。
これまで工事の現場事務所があった場所、道路沿いなどの外構工事が終わらないと着手できなかった場所などです。
3年に亘った平成の森づくりがここに完結しました。
3回目ともなると社員の方々も手慣れたものです。
すばらしい出来映えで作業が進んでいきました。
植えた苗木を守り育て、鬱蒼とした森に囲まれた工場となるよう慈しんでいただきたいと思います。
[高野]
[2014/10/5]
第1回植樹祭からもうすぐ1年になります。
斜面に植えられた苗木たちは平成22年冬の記録的豪雪という厳しい気象変動に耐えて、順調に成長しています。
本社工場建て屋工事が最盛期にさしかかる秋、第2回植樹祭が行われました。
今回は斜面上部の平坦地の外周部分になります。
文字どおりぐるりと敷地を取り囲むように森が創出されました。
折しも関東地方を直撃した台風18号の上陸前日でした。
たたきつけるような横殴りの雨となりました。
「身体が濡れれば拭けばいい。苗木にとっては好都合。」
厳しい激励の中、5,918本の苗木が植栽されました。
[高野]
[2013/12/3]
造成工事が完了し、工場敷地の概容が形作られました。
工事によってできあがった長大な法面に苗木が植樹されました。
社員や関係者によって、12,199本の苗木が植栽され、建て屋建築工事に先立ち、いのちの森が誕生しました。
富士山を西方に望み、南方には相模湾が広がり、伊豆大島がかすかに見えます。
風光明媚な丸山にいのちをつなぐ森が生まれました。
[高野]