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天竜川のチガヤマットの様子を見てきました 2011年1月17日

天竜川に設置したチガヤマットの様子を見てきました
今日の圃場_110113_01
ちょっと前の話になってしまいますが,先日天竜川の堤防法面に設置したチガヤマットの成育状況を見てきました.除草作業の後らしく,上流の方で集草作業が行われていました.法面にキャタピラの跡が付いていたことから除草はハンドガイドによって行われた模様です.チガヤマットは平成22年3月~4月にかけて設置されましたが,9月時点にはおおむねチガヤの被度は80%以上に達しています.張り芝の場合と違って,植栽初年度からハンドガイドで除草作業を行うことができることは,維持管理の上でコスト削減になります.
天竜川といえば指定外来生物であるオオキンケイギクが堤防法面に繁茂していますが,この現場では堤防法面の補修とともにオオキンケイギクの防除もその目的のひとつとなっています.そのため,施工にあたっては表土を厚さ30cmで剥ぎ取り,種子の混入のない山砂(真砂)を腹付けしています.ただ,山砂は採掘される場所によって特性が異なり,細流分の多い産地のものは水はけが悪く保水性も悪いため,これらをそのまま使用するとチガヤでも成育が悪化してしまいます.また,乾燥し易い法面は植物の生育がまばらとなるとともにオオキンケイギクの侵入定着が容易になると考えられます.ですから,複数の産地から適切な山砂を選択し,しっかりと堤防法面に植生を形成することが必要です.現在モニタリング中ですが,良好にチガヤ群落が形成された法面ではオオキンケイギクの侵入はかなり抑制されるものと期待することができます.
チガヤによる堤防法面の緑化につていは,その生態的特性から張り芝に換わる緑化植物として早くから注目されてきました.しかし,しばらくの間は実用化されるには至りませんでした.しかし,今回の事例によりチガヤによる緑化が可能となったことが実証されました.実用化までには様々な技術的課題がありましたが,チガヤ堤を実現することができて嬉しい限りです.
[木村保夫 e-mail:y-kimura@especmic.co.jp]  (2010/09/24)


カテゴリ:在来種による緑化

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