ホーム ブログ チガヤの根っこ

チガヤの根っこ
Notice: Use of undefined constant Y年n月j日 - assumed 'Y年n月j日' in /usr/home/aa133xbzhi/html/wp-content/themes/weblog/loop-single.php on line 22
2014年9月22日

日頃、植物の上体(茎葉)は良く目にしますが、土の下の状況まではなかなか目にしないものです。
まして、チガヤは地下茎の発達が良いため、人で掘り出すのは一苦労です。

今回、名古屋大学の山内さん(中園研究室所属)より、チガヤの根を観察する機会をいただきましたのでご報告します。

s-140907_チガヤ好気・嫌気条件下での根系の発達具合_06

写真はチガヤを好気条件下で育成させたときの根の様子です(数株分絡み合っています)。
適切な生育条件を与えた場合、短期間でこれだけの根系を発達さすことができるようです。

根の基部(こういういい方が適切かどうかわかりません)から太い針のようなものが出ていますが、これが地下茎(匍匐茎)です。
チガヤはこの地下茎で拡がっていきます。
この地下茎が旺盛に発達するため、土壌の緊縛力が強く、法面(斜面)の保護に役立つと考えられています。
(参考文献:チガヤ草原創出の手引き 平成12年3月 チガヤ草原創出研究会)

一方では、一度繁茂すると駆除することが難しい植物でもあります。芝生地の管理では注意の必要な植物です。

話はそれますが、チガヤの草原に座ったことはありますか?
お尻が痛くなかったでしょうか。
写真を見てください。一部の地下茎が上の方に向かい始めています。このように、地下茎は水平に伸長しながら、
ある時点で上に伸長します。
おそらくこの地下茎が立ち上がってきて、地上に出て、お尻を刺したのだと思います。
一度、観察してみてください(おそらく紫色をしていると思います)。

それから、おじいさんの髭のような白い根は養分や水分などを吸収する根です。
好気条件下では、写真のように発達します。
通常は水中では土中より酸素が少なく、根の発達は基部周辺になることが多いようです。
好気条件を整えると、写真のように水中でも根を旺盛に発達させ、
通常見れない土中のチガヤの根の様子を観察することができます(全く同じではないと思います)。

それにしても、根って、きれいでおいしそうと思いませんか?

※参考文献の「チガヤ草原創出の手引き 平成12年3月 チガヤ草原創出研究会」を知りたい方は山口まで連絡ください。
メールアドレス:t-yamaguchi@especmic.co.jp

(2014.9.18 山口 勉)


カテゴリ:コラム, 在来種による緑化



Copyright ©2013 ESPEC MIC Corp. All rights reserved.