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タネはいくつ入っているだろうか(カワラナデシコ)
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2014年9月29日

「タネはいくつ入っているのだろうか」第二弾はカワラナデシコです。

ナデシコという名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
特に、女子サッカーがW杯で優勝して以降はよく聞くようになったですよね。

そう、「なでしこジャパン」です。

もしかして、「なでしこ」が植物名ということを知らない方もいらっしゃったのでは。
女子サッカーの代表チームを「なでしこジャパン」とつけるぐらいですから、ナデシコは日本の女性を表現するのに相応しい植物と
捉えられているのでしょうね(やまとなでしこ)。そういうことから考えると、ナデシコは日本を代表する植物の一つと言えます。

では、ナデシコの花を見られた方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?

お庭や花束には、ナデシコの仲間の「ビジョナデシコ」や「カーネーション」「かすみ草」などを身近にみることができます。では、
野生ではどうでしょうか?
なかなかどこにでも見かけるという状況にはないようです。
日本には「カワラナデシコ」という可憐で美しい花が生育しています(写真を参照ください)。

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カワラナデシコは田んぼの畔や河川堤防などの生え、比較的乾燥したような場所でも生育することができます。
花は7月から9月頃まで咲き、薄いピンクから鮮やかなピンクまでの花をつけます。野外では気付きにくいかもしれませんが、
香りがいいことも特徴です。

カワラナデシコは万葉集に詠まれるほど、昔から身近で、愛着のある植物であったと思われます。
また、「秋の七草」の一つでもあります。ただし、近年は生活様式の変化による土地の改変や草地の減少、外来種の繁茂などが
あり、身近に見られなくなりました。特に、都心では見かけることができないと思います。

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当社では多様性豊かな草地の回復を目指すべくカワラナデシコの増殖を手がけています。
写真はカワラナデシコの種子の様子です。直径1-2mm程度の扁平な種子で、種子としては小さな方ですね。

では、種子はどのくらい入っているのでしょうか?

職人技を要求される作業なため専門の大和撫子のスタッフにより、萼筒に内包されている種子を取り出しカウントしたところ、
・一つの萼筒には、9~78粒の種子が確認できました(ランダムに15本の萼筒を抽出)
・また、精製した種子の乾燥重量1gあたり、2071~2419粒確認できました。
今後の参考にご参考下さい。

※文中の数値は参考程度に留めておいてください。カワラナデシコの種子量は産地や生育状態、採取時期によって
 大きく変わります。

(2014.9.25 山口 勉・竹内梢江)


カテゴリ:コラム, 在来種による緑化



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