ホーム ブログ いきもの広場が出来るまで(井の頭自然文化園)

いきもの広場が出来るまで(井の頭自然文化園)
Notice: Use of undefined constant Y年n月j日 - assumed 'Y年n月j日' in /usr/home/aa133xbzhi/html/wp-content/themes/weblog/loop-single.php on line 22
2011年4月14日

 井の頭自然文化園の「いきもの広場」の施工を行いました。以前記事に書いた,現場便りin動物園です。工事を行うにあたっては,どうせ現場に張りついてるのだから,この「いきもの広場」がどうやってできあがったのか,記録に残したいと考えました。いつもならば,定点写真を撮影するのですが,どうせなら,何かコマ撮りの映画みたいなものがつくりたいと思い,インターバル撮影カメラを設置しました。20秒間隔で自動的に撮影するもので,最近ではコンパクトデジタルカメラにもそういった機能が多くあります。
 「いきもの広場」の施工についてはかなりこだわってみました。ただ単に地形を造成するのではなく,どうすれば施工後に速やかに生き物が住み着くかを考え,様々な仕掛けをしてみました。
 雑木林の部分には,赤土の客土の上に,現場の土壌(黒土)に腐葉土を混ぜたものを表土として使い,その上に落ち葉を撒きだしています。こうすることで,降雨などの表土流出を防げるようになります。しかし,赤土の上に落ち葉を撒きだしてもこれは駄目なんです。風で飛んでしまいますからね。だから,表土の黒土に腐葉土を混ぜ込んで突起をつくり,落葉が飛散しないように工夫しているわけです。
 それから,池は2つあるのですが,浅い池は雨が降れば水が溜まり,晴れが続けば干上がってしまうものです。こうした不安定な環境はその時々で異なる生物を呼び込むことができると考えています。
 もう一つのこだわりは,空石積(からいしづみ)があります。これは空石積み職人の手によるもので,できるだけ自然な空隙を持たせることにしました。
 今はまだ良く分からないと思いますが、実は現地に生育していた様々な植物(ほとんど雑草ですあ)を植栽してあります。それから,高さ20cm程度の実生の樹木も多く植栽しています。視覚的な問題かもしれませんが,実はこれは雑木林の景観において重要な構成要素となっていると考えいています。
 動画を見てもまだ何ができたのか分からないと思いますが,どのような生き物が住み着くのか,どんな風に変化していくのか,施工者としてそれがとても気になるところです。乞うご期待です。
(2011/04/15) [木村保夫 e-mail: y-kimura@especmic.co.jp]


カテゴリ:在来種による緑化



Copyright ©2013 ESPEC MIC Corp. All rights reserved.