ホーム ブログ 今日のパリコレ もっとメヒシバ….

今日のパリコレ もっとメヒシバ….
Notice: Use of undefined constant Y年n月j日 - assumed 'Y年n月j日' in /usr/home/aa133xbzhi/html/wp-content/themes/weblog/loop-single.php on line 22
2012年8月30日

s-100723_004.jpg
メヒシバシートによるメヒシバ群落
 メヒシバと言えば荒れ地雑草四天王の一つのような植物です。メヒシバ,イヌビエ,エノコログサなどは日本のどこにでも目にすることができる植物です。荒れ地をよく観察していると(あまりそういう人はいないかもしれませんが),まず,一年面にはメヒシバがかなりの勢いで繁茂する状況を目にします。安定的に(?)メヒシバが生育している場所もありますが,定期的に土地の攪乱を受けているようです。
 河川堤防や道路,あるいは調整池など,場所を問わず土木工事では法面(のりめん)が造成されることがかなりの頻度であります。そして,法面の緑化のためにかなりの頻度で外来種の吹きつけが行われているわけです。
 法面は緑化しないと風雨によって浸食を受けるなどの問題があるため,早期に植物が生えて欲しいということになります。使用される植物は,種子が多産で,よく発芽し,初期成長が早いなどの特性を持ったものとなります。こうした特性もつ植物はメヒシバをはじめとする在来種もありますが,現時点では牧草などの外来種が多く用いられています。別に好きで外来種を使用している訳ではないと思うのですが,調べてみると在来種の選択肢がほとんどないことに気づきます。若干あったとしても,産地は外国であるけれど種は同じという場合がほとんどで,ちょっとビミョーな気がします。
 しかし,道ばたを歩いているとどこもかしこもメヒシバが生育しているわけですから(おいおい),これを使わない手はないだろうということになりました。しかし,メヒシバなどの雑草が本当に受け入れられるのだろうかという気にもなりました。
 考えているだけでは何も変わりませんから,行動することにしました。種子の吹きつけにはかなり大量の種子が必要になります。自分たちの手で集めるわけですから,そんなに大量の種子を確保できるかどうか自信がありませんし,急に大量の注文が来ても対応することができないという心配もありました(まるで無用な心配でしたが….orz)。そこで,それなりの採集量で安価にできる製品としてメヒシバシートの開発に至ったのです。
 単刀直入に言います。もっとメヒシバシートを使っていただけますようお願いいたします(買って下さい)。幾つか実験を行いましたが,早期緑化の効果はなかのものです。何よりも在来種です。暫定法面の緑化などにもってこいです。もっとメヒシバを使っていただけると….嬉しいなぁ。
 とある学会でメヒシバシートを展示したところ「こういうものを待っていた。」という心強い声援も頂きました。どんどん雑草の機能を活用できればいいですね。次はスギナだ!と言ったところ「それだけはやめてくれ。」とのお言葉を頂いたとのこと。同僚B型談。
[2012/08/30] 木村保夫


カテゴリ:在来種による緑化



Copyright ©2013 ESPEC MIC Corp. All rights reserved.