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兵庫県 武庫川上流 オギ群落の再生

[2007/07/05]

試験植栽範囲全景 大型苗植栽部の状況 大型苗から新しく伸長した地下茎
プラグ苗植栽部の状況 プラグ苗アップ プラグ苗の根茎発達状況
隣接エリア(オギ根茎表土利用部)① 隣接エリア(オギ根茎表土利用部)② 低水敷部の状況

試験植栽から約3ヶ月経過し、オギの生育状況確認に行って来ましたのでご報告します。
まず大型ルートボールのオギは全ての苗が順調に成育していました。雨水による法面の表土浸食の跡は見られるものの竹串による苗固定の効果もあってか苗自体の脱落は全く起きていません。掘り起こしてみたところ地下茎伸長による新芽の展開も始まっていました。
ルートボールミニ(プラグ苗)のオギについては期待していた程の成長はまだ見られません。植栽後の一時的な乾燥を受けてか、一度葉を落とした痕跡が見られます。根茎の枯死までには至らず何とか復活して現在に至るといったような状況でした。しかしながら掘り起こしてみると、明らかに植栽当時よりも発達した根系が確認出来ましたので、今後の巻き返しが楽しみです。
とにかく丈夫で逞しいというイメージが強いオギですが、小型の苗では十分な根系を備えた大型苗と比較するとどうしても植栽後の様々なストレスに対しての耐性は低くなるため、「乾燥防止のため少し深めに植える」「真夏・真冬の植栽は避ける」「植栽密度を濃くする」等の考慮が必要かもしれません。
ちなみに今回の試験植栽地以外のオギ地下茎入り現地発生土蒔き出し区間では見事に再生が始まっている区間と全く芽の出ていない区間とがありました。これは単純に表土に利用した土中内にオギの地下茎がほとんど入っていなかった部分があった、という事が原因だと思われます。土中内の事ですから、「均一に~~」というのは非常に困難です。ただ再生が始まっている区間のオギの根茎は大変立派なもので、勢いさえつけば裸地部への拡大を果たしてくれるはずです。低水敷では度重なる増水のインパクトを受けてか、まだオギ他植生の回復はほとんど見られません。
また9月頃に状況ご報告させていただきます。


[2007/03/26]

工事前の現場付近の風景 オギの種子採取 2007年3月築堤完了時(試験施工区)
オギの大型ルートボール オギのルートボールミニ(プラグ苗) 比較(まるで赤ちゃんと大人)
大型ルートボールの植栽状況 竹串で苗を直接固定 プラグ苗植栽部(小さくて分かり難い・・・)

兵庫県を代表する河川の一つ武庫川の上流部において、この度河川改修工事に伴ない堤防植生の復元事業が実施されました。対象となった植物種はオギ(イネ科多年生草本)です。河川敷や堤防に広がるススキに良く似た・・・秋に真っ白い穂を一斉に付ける・・・そうです!それです!「オギ群落の再生」を掲げる事業はまだあまり聞き慣れないかとは思います(参考:チガヤ群落の再生)が、我が国本来の河川生態系を構成する代表的な植生の一つですので、「自然再生事業」の中で注目される事も多くなってくるのではないでしょうか?
計画地にはもともと広大なオギ群落があったため、当事業においてはその表土(根茎)利用を基本に進められていますが、計画地の一区画(約20㎡)においてオギ苗の植栽工を試験的に実施されました。利用出来る(利用価値のある)表土が十分に確保できない現場においては、「植栽工」の検討は必須となります。
使用したオギ苗は大型ルートボール及びルートボールミニ(現場で採取した種子から生産したプラグ苗)の2種です。チガヤと違い個体のもともと大きなオギが径約2cm程のプラグ苗の状態でどこまで活着を果たしてくれるのかは正直これから状況を追いかけてみないと分かりません。大型ルートボールについては脱落防止のためその製品特性を活かして竹串による地盤への直接固定を施しています。
オギに限らず植生復元事業にあたっては工法や使用する苗、植栽密度等はそれぞれの現場条件を考慮した上で検討しなくてはなりませんが、この度の試験施工(状況追跡)の結果から有効な情報を得る事が出来ればと考えています。次回のご報告を是非楽しみにしていて下さい。

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