ホーム 事例紹介 三重県 船倉幹線排水路

三重県 船倉幹線排水路 ~水生植物による水質浄化の試み~

三重県伊勢市を流れる船倉幹線排水路では水質の汚濁がすすみ,エアレーションなどの浄化対策が行われていました.古い護岸の改修にあたり,水際に水生植物を生育させ,水質浄化を行う試みが行われました.
ヨシやマコモなどの水生植物(抽水植物)は,水中から栄養塩を吸収するなどの直接的な水質浄化を期待することも出来ますが,水中から伸長した茎に微生物が 付着して,有機物を無機物に分解したり,流速を弱めて浮遊懸濁物質を沈降させるなどの効果も期待することができます.また,そこに小魚やカニなどの生物が 定着するなど,多様な生物の生息を可能にするなどの効果があります.

施工前の状況.2000年6月5日. 施工状況.2000年6月22日. 植栽済みベストマンロールの設置状況.2000年6月22日.

今回,およそ1:1.0勾配の法面に,疑石状のコンクリートブロックが設置されました.疑石を連結している鉄線から紐を張り,そこに植栽済みベストマンロールを固定しました.船倉幹線排水路はすぐに海に面しており,塩分があるため,その設置高については十分な検討が必要でした.

施工からおよそ1ヶ月後の状況.2000年7月25日. 植栽済みベストマンロールから伸びたヨシの定着状況.2000年7月27日. 施工からおよそ4ヶ月後の状況.2000年10月17日.

植栽済みベストマンロールはヨシ,マコモ,フトイが植栽されたものを導入しました.設置からおよそ半年程度で,水際に良好な水生植物群落を創出することができました.
[木村保夫]

関連商品

関連商品の事例一覧



Copyright ©2013 ESPEC MIC Corp. All rights reserved.