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兵庫県 エスペックビオトープ バンビの里 ~自然が私達に与えてくれるもの~

近 年日本でも定着してきた言語「ビオトープ BIOTOPE」。生態学的には「生物の生息空間」を意味しますが、ここに私達人間はいかに関わっていくのかは今後の自然再生事業の上で重要なテーマの一 つではないでしょうか。子供の頃に水辺で見つけた小さな命、森の中で感じた神秘的な静けさ、自然という存在が私達人間に与えてくれるものとは・・・そんな 思いから「バンビの里」の計画は生まれました。

右 の写真は施工前の風景です。いわゆる荒地ではありますが、決してアスファルトで覆われた生き物の存在しない場所ではありません。もっと言えばこれも立派な ビオトープと言えます。「わざわざ整備し直さなくても良いのに・・・」そんな声があっても不思議ではありません。しかしながら当該計画地においてはほぼ全 面積がセイタカアワダチソウ・ヒメジョオン・ネズミムギといった外国からやってきた繁殖力旺盛な帰化植物によって覆い尽くされていました。もちろんその草 原の中を人が歩き、安らぎや憩いの場として利用される事もありませんでした。
そこで計画は日本在来の植物による緑環境と水辺空間の創出、また一方で子供にとっても大人にとっても親しみやすい公園的機能を備えた空間の整備を目指して進められる事になりました。
そしてかつての5,300㎡の荒地は、工場外周の「エスペックの森」を背景に、水と緑のあふれる3つの異なるゾーンに分けられ、人間が自然に親しみ学び、また生き物のあふれる舞台として生まれ変わる事に・・・。

総合案内板:株式会社アボック社 提供

~ビオトープゾーン~
導入植物種:ヨシ・マコモ・ヒメガマ・フトイ・カサスゲ・チガヤ・(アカメヤナギ)
使用製品:BR303P BR303 BP800 BC06 BC15 BT170

こ のゾーンにおいては人工的な施設は設けずに、将来より多くの生き物が安心して生活できる空間の整備を目指しました。そのため水辺にはヨシを始めとした大型 の抽水植物が配植されています。そしてまた池の背後にはチガヤやヤナギを植栽し、これを取り囲むようにシイ・カシを中心とした約400本のポット苗木の植 栽が実施されました。

工場の方々自らの手でチガヤ苗を植栽

森づくりのためのポット苗木植栽

~せせらぎゾーン~
導入植物種:ヤマアゼスゲ・イグサ・ミソハギ・サンカクイ・チガヤ・(ネコヤナギ)
使用製品:BR303P BR303 BC06 BT170

上 流の親水池と下流のビオトープ池をつなぐ約70mのせせらぎ水路をメインとしたゾーンです。水辺の散歩道と題して水路に沿って散策道を整備しました。緩や かな蛇行と不規則に設けた堰が、たった1m巾の水路にも様々な環境を生み出します。ここではカゲロウやカワニナ等の生息を期待しています。耳を傾けるとコ トコトとせせらぎ独特の声が聞こえてきます。

計10箇所設けられた堰

貝類の生息のため河床に石灰石を投入

設置時の様子(ベストマンロール) 

設置時の様子(ベストマンネット)

~共生ゾーン~
導入植物種:ハナショウブ・アゼスゲ・ヤマアゼスゲ・ハンゲショウ・(ハンノキ)
使用製品:BR303P BC06

このゾーンでは公園的要素を多く取り入れ、ハナショウブの咲き乱れる親水池を始めとして、芝生広場・果樹園等が整備されました。また訪れる人々がゆったり と景色を眺めることの出来るように管理小屋やパーゴラ、木橋、ベンチなどの施設も随所に設置してあります。子供達に安心して裸足で水に親しんでもらうため に、水辺のアプローチ部には川砂を敷積みしています。

アプローチ部 水辺を彩るハナショウブ

下池からの循環水流入口 果樹園と芝生広場

~嬉しい出来事~
まだ竣工前の出来事ですが、何とビオトープ池に早くもカモが降り立ったのです!ちょっと立ち寄ってみただけなのか、それとも今後住みついてくれるつもりなのか・・・。

今後このビオトープにおいては様々な場面において私達人間が手を差し伸べてあげなくてはならない場面が出てきます。またそれが「自然に触れる」一つのきっ かけとなります。景色だけを楽しむのではなく実際に肌で感じる自然、そこで初めて気付くこともきっとあるのではないでしょうか。

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