2018/11/02(金)千葉県 豊岡幹線排水路 ベステック・ロックロール設置による生物多様性の確保
コンクリート三面張水路にベステック・ロックロールが設置されました。
圃場整備工事において,これまでの土水路はコンクリート三面張の水路となりました。排水路なので水田の高さから深く掘り込まれています。コンクリート三面張水路は,水域に植物が生えにくいため,維持管理に優れますが,生物多様性を考えた場合,課題も多くあります。そうした中,生物の生息空間を確保するために,排水口近くにベステック・ロックロールが設置されました。排水口から流下した生き物が下流に流されてしまわないように配慮されています。こうした場所を複数設けることで,生物が生息できる環境としています。ベステック・ロックロールは2007年8月に設置されました。
2006/05/23(火)千葉県 豊岡地区幹線排水路 ~三面張農業排水路の自然再生~
ベステックロックロール
千葉県山武市の豊岡地区では,圃場整備のため幹線排水路が設置されました.幹線排水路はその水田の水を排水するために,かなり深い水路となり,その維持管理を行うためにコンクリート三面張となる場合が多くあります.排水路の維持管理にはかなりの労力がかかりますので,維持管理を低減させるためには三面張水路は一つの方法であるといえます.しかし,その一方で,水辺の生態系を保全する点からは課題が多くあることも否めません.今回の豊岡地区幹線排水路では,水路造成にかかわる行政から,三面張水路で少しでも生態系の保全にかかわる取組みができないかとの問いかけがあり一緒に検討を行いました.
三面張水路での自然再生はなかなか難しい課題ですが,維持管理をできるだけ損なわずにできることを考えてみました.その結果,次のような目標を立てて試験施工を行いました.
① 落下した生物が最下流まで流されないような島をつくる
② 落下した生物が水田に戻ることのできる経路を確保する
島としてはベステックロックロール(STW200, 400; ネットジャカゴ)を利用しました.また,ロックロール(ネットジャカゴ)の設置箇所を排水口直下とし,カエル程度であれば水田に回帰できるようにしました.残念ながら,魚類が水田に回帰できるようにするためには,まだまだ技術的課題があります.どのような結果が得られるか,今後が楽しみです.
[木村保夫]
[2006年5月23日]
2005/03/14(月)千葉県 真間川
ました.こうした場所は水生生物にとっ
て貴重な生息場所となります.
成されました.
昨年(2005年)と比較すると,今年のヨシはずいぶん大きくなりました.草丈はおよそ2mと,昨年の1.5~2.0倍程度になっています.2004年6月24日の写真と比較してみてください.もうこれで一安心と行ったところでしょう.そうすると,次にヨシ群落のもつ機能や景観が気になるようになってきますね.ヨシ群落によって創出された複雑な水際にはきっと様々な水生生物の生息空間となるでしょう.もちろん,水質浄化の機能も併せ持っていると言えます.また景観的には写真からも分かるように従来コンクリート張りであどちらかというと固い景観でしたが,ヨシ群落の成長とともに柔らかい緑色の潤いのある景観が形成されつつあります.これからが楽しみですね.生き物調査もやってみたいですね.
[木村保夫].
2005/01/25(火)千葉県 小野川
半年ぶりに現場に行ってみました.現場に行くときはいつも受験の結果発表の様にドキドキするものです.現場に行ってみると,青々とマコモが成長(しすぎるぐらい)していました.きっと,栄養塩が豊富にあるのでしょう.写真撮影をしていると,近くの橋から中学生の男の子と女の子が数名,こちらの方を指さしながら何やら話していました.そう言えば,植栽会をしたのは小学校6年生だったので,もしかしたらこのマコモを植栽した時の彼らかもしれません(私のことを怪しいおじさんであると話していたのかも(笑)). これまで,単調であった河川にちょっとした変化ができたので様々な生き物が定着していまいた.メダカやボラの子供,そしてナマズにウシガエルのオタマジャクシ.結構子供たちが遊びに来るようになったとのことでした.
[木村保夫]