2003/07/10(木)千葉県 坂川

[2008/07/26]
181120_019.jpg
ソウギョ発見!
 
181120_020.jpg
未植栽区間では相変わらずギシギシなど
の荒地植物が繁茂していました.
181120_021.jpg
ヨシ植栽区間では荒地植物の侵入は
少ないようです.
181120_022.jpg
定点写真です
 
181120_023.jpg
スケッチをしているご婦人が居ました
 
181120_024.jpg
植生ロールに既存マコモを
植栽した場所です


 久々に坂川に行って参りました(5/27).整備直後に爆発的に増えたオオカナダモですが,そういえば最近かなり少なくなりました.その代わりにセキショウモが徐々に増えてきます.新しい土地が形成されると一気に増殖する外来種の増殖パターンなのかなぁとも思いました.川を除くと巨大なソウギョがのんびりと泳いでいるのが目にとまりました.あまり人見知りしない様なので,しばらく観察しているとオオカナダモをむしゃむしゃと食べてるところを見ることができました.ソウギョにも好き嫌いがあるのかもしれませんが,セキショウモよりもオオカナダモを好んで食べているようです.オオカナダモが減少した理由の一つにソウギョの存在があるのかもしれません.何かが変われば何かもかわるなど,生態系は非常に複雑なもので,どれか原因を特定することは極めて困難ですね.

[木村保夫]

続きを読む

2003/03/01(土)岐阜県 清水川 ~都市河川の自然再生~

181214_034.jpg
自然再生工事後の清水川.片岸のみ施工が完了した状態.2003年5月


近年,様々な河川で自然再生事業 が行われるようになってきました.従来行われてきた,多自然型川づくりと何が異なるでしょうか?国土交通省河川局河川環境課発行のパンフレットによれば, 『自然再生事業は河川環境の保全を目的とし,流域の視点から「川のシステム」を再自然化する河川事業です.』とあります.具体的には,堰の運用改善による 水位変動の回復やダムの土砂バイパスにより河床を再生させるなどの取り組みがなされています.すなわち,河川のダイナミクスを修復することが自然再生事業 において重要な位置を占めていると言うことなのでしょう.今思えば,従来の多自然型川づくりでは,”河川”という”動的”な環境に対し,比較的”静的”な 取り組みを行っていたように感じます.

続きを読む

2002/04/01(月)岐阜県 基幹農業排水路における自然の再生 ~寺田川における試み~

181219_003.jpg
▲ 施工後3ヶ月の状況(2002年8月)


岐阜県関市寺田地内を流れる基幹農業排水路において水路の再自然化を行うための試験が実施されました.


農業排 水路は,水田の排水をよくするために,一般に深く掘り下げられ,且つ,水の流れを阻害しないようにコンクリート2面,あるいは3面張りとなることがほとん どです.以前は素堀の水路が至る所にあり,いわゆる”落とし”と呼ばれ,様々な生き物の生息空間として重要な役割を果たしていました.しかし,社会経済情 勢を背景に農業の効率化が重要な課題となると,それらの素堀の水路は全国からほとんど姿を消してしまいました.

排水路の本来の目的は”利水”であるため,その効率を最大限に発揮するために,あるいは施設の維持管理の労力をできるだけ削減するためには,水路の三面コンクリート化はある面では必要な作業であったのであると思います.

続きを読む

2000/06/05(月)三重県 船倉幹線排水路 ~水生植物による水質浄化の試み~

181213_014.jpg


三重県伊勢市を流れる船倉幹線排水路では水質の汚濁がすすみ,エアレーションなどの浄化対策が行われていました.古い護岸の改修にあたり,水際に水生植物を生育させ,水質浄化を行う試みが行われました.
ヨシやマコモなどの水生植物(抽水植物)は,水中から栄養塩を吸収するなどの直接的な水質浄化を期待することも出来ますが,水中から伸長した茎に微生物が 付着して,有機物を無機物に分解したり,流速を弱めて浮遊懸濁物質を沈降させるなどの効果も期待することができます.また,そこに小魚やカニなどの生物が 定着するなど,多様な生物の生息を可能にするなどの効果があります.

続きを読む

1999/10/08(金)三重県 東員町自然生態ゾーン ~地域種を用いた水辺づくり~

181213_021.jpg

三重県東員町の自然生態ゾーン整備事業にでは公園内に造園的な水路を創出させるのではなく,あくまでも水辺における多様な自然生態系の創出を目指した川づくりが行われました.


181213_022.jpg
護岸方法はコンクリートに頼らず石積と植生によるものとし,植物についてもヨシを始め,隣接する戸上川でごく普通に見られるマコモ,ヒメガマ,サンカクイなどの種類が導入されました.左の写真は造成状況(2002年1月9日).

続きを読む