2004/06/01(火)千葉県 黒部川

181120_003.jpg
  
181120_004.jpg
  

[背景とその課題]
 黒部川は利根川の下流に位置する支流で,その水は飲料水や農業用水に使用されています.黒部川は低地に位置しているため,流速が遅く,水質汚濁が問題と なっていました.黒部川は両岸が鋼矢板護岸であるため,その当時は水際に水生植物群落はほとんど存在していませんでした.そこで,黒部川では水生植物群落 による水質浄化が検討されました.課題として,鋼矢板護岸の水際に水生植物群落を植栽するための立地を創出すること,そして効果的に水生植物群落を成立さ せることでした(写真1).

続きを読む

2004/05/24(月)大阪府 松尾川 ~ふるさとの川整備事業~

190308_012.jpg



190308_013.jpg
河川を含めた公園整備事業の一環として松尾川の一区間において低水路が整備されました。
水際にはベストマンシステム工法によりスゲ類を中心にした植生を創出しました。またノハナショウブを点在させるなど景観的な配慮を行なっています。
言うまでもなく、多自然型川づくりにおいては施工後の追跡調査や維持管理が重要な意味を持ちます。下記に施工の手順と共に施工後の状況をご紹介します。
(右写真:植生工直前の状況)

続きを読む

2003/07/10(木)千葉県 坂川

[2008/07/26]
181120_019.jpg
ソウギョ発見!
 
181120_020.jpg
未植栽区間では相変わらずギシギシなど
の荒地植物が繁茂していました.
181120_021.jpg
ヨシ植栽区間では荒地植物の侵入は
少ないようです.
181120_022.jpg
定点写真です
 
181120_023.jpg
スケッチをしているご婦人が居ました
 
181120_024.jpg
植生ロールに既存マコモを
植栽した場所です


 久々に坂川に行って参りました(5/27).整備直後に爆発的に増えたオオカナダモですが,そういえば最近かなり少なくなりました.その代わりにセキショウモが徐々に増えてきます.新しい土地が形成されると一気に増殖する外来種の増殖パターンなのかなぁとも思いました.川を除くと巨大なソウギョがのんびりと泳いでいるのが目にとまりました.あまり人見知りしない様なので,しばらく観察しているとオオカナダモをむしゃむしゃと食べてるところを見ることができました.ソウギョにも好き嫌いがあるのかもしれませんが,セキショウモよりもオオカナダモを好んで食べているようです.オオカナダモが減少した理由の一つにソウギョの存在があるのかもしれません.何かが変われば何かもかわるなど,生態系は非常に複雑なもので,どれか原因を特定することは極めて困難ですね.

[木村保夫]

続きを読む

2003/05/17(土)愛知県 庄内用水(光音寺公園ビオトープ)~多様な生物が生息できる川へ~

名古屋市内を流れる庄内用水は、護岸はブロック、河床はコンクリートでかためられた水路でした。名古屋市では、「水の回廊」事業の一環として、公園と隣接したこの水路の一部をビオトープとして整備することを検討しました。コンクリートブロックの護岸を撤去し、なだらかにして水際にアクセスしやすい構造とし、水辺には植栽済みベストマンロールが設置されました。また、北区の小学校の子どもたちによって、大型ルートボールなどが植えられました。2011年4月17日に完成記念式典が行われたようです。


181221_003.jpg
内袋付のヤシ土嚢
181221_004.jpg
内袋に土を入れる
181221_005.jpg
河床に設置する


181221_006.jpg
河床に設置する
181221_007.jpg
軽く掘って土が入ったヤシ土嚢を設置
181221_008.jpg
最後に砂利で覆い設置完了


私たちはここで沈水植物マットを設置させていただきました。内袋付きのヤシ土嚢の内側に、沈水植物の根が張ったマットを取りつけてあります。現場ではまず内袋に土を入れ、自重をもたせました。コンクリートであった河床には砂利が敷かれ、そこを軽く掘って土が入ったヤシ土嚢を設置します。隙間から新芽が出てくるといった仕掛けです。沈水植物はヤナギモ、ササバモ、セキショウモを導入しました。水位は設置時よりもうすこし上昇する予定です。沈水植物や湿生植物が繁茂し、魚や水生昆虫が見られ、子どもたちがたくさん集まる川になると期待されています。
右の新聞記事は読売新聞(2011年4月8日掲載)より抜粋したものです。 記事をクリックしていただくと、大きな画像でご覧いただけます。


181221_009.jpg




[2003年5月17日]