2010/06/01(火)長野県 天竜川 ~チガヤマット設置によるオオキンケイギクの防除の試み~

[2011/5/21]
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施工後1年が経過したチガヤ群落の様子.
 
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施工後2年が経過したチガヤ群落の様子.
穂が風になびいている.
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法肩の歩道との境目に生育する
オオキンケイギク.
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侵入雑草のナヨクサフジ.
 
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昨年に比べて生育範囲を広げているように
見えるイタドリ.


天竜川にチガヤマットを施工してはや一年。その後の状況を観察しました。かつてはこの時期オオキンケイギクだらけ堤防であったこの場所も、すっかりチガヤ群落になっています。一年早く施工した場所は出穂しており、穂が風になびく姿がきれいです。

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2008/03/25(火)三重県 木曽岬町 グリーンフェンダー

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海抜0m地帯の河川や水路では鋼矢板護岸が多用されきましたが,自然環境の整備を行う上で困難な場所の一つです.このような場所では,植栽済みベストマンロール(植栽済み植生ロール)をつり下げる”グリーンフェンダー”が効果的に機能します.












グリーンフェンダーには植栽済みベストマンロールを使用しますが,設置直後から目的とする植物群落が形成され,極短期間で良好な景観を形成することができま す.また,水域と陸域とを連続させることができますので,カエルや水生昆虫などの水域と陸域とを行き来する生物の保全にも大きな効果が期待できます.

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2008/03/24(月)千葉県 境川 ~鋼矢板護岸の自然再生の試み~

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ロール設置前の状況


近年,低地の河川の多くは鋼矢板による護岸となってしまいました.時代背景を考慮するとそれも致し方のない面があるかと思います.しかし,鋼矢板護岸は水域と陸域とを分断してしまうだけではなく,工事終了後には水際の植生がほとんど消滅してしまう場合がほとんどです.

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2008/01/28(月)兵庫県 加古川護岸法面緑化事業 ~河川堤防法面におけるチガヤ群落整備に向けて~

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加古川の中流域にあたるここ兵庫県西脇地域は平成16年の台風23号により甚大な被害がもたらされた地域で、同年中に河川激甚災害対策特別緊急事業に指定され、平成17年から継続して河床掘削や堤防強化及び嵩上工事が進行中です。
堤防法面は図らずも工事後瞬く間に帰化植物やツル性植物に覆われてしまうといったケースが珍しくありませんが、ここ加古川の堤防法面でもそのような状況が至るところで見られます。
そんな中、堤体工事が竣工済みの一部区間においてチガヤを主体とした在来草本群落の整備への取組みが始まっています。そこで今回は2008年3月に施工したばかりのチガヤマットにスポットをあてて現場のご紹介させていただきます。

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2007/09/07(金)大阪府 松尾川上流ワンド整備事業 ~ワンドのビオトープ機能とその再生~

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大阪府和泉地方を流れる松尾川の上流域において 河川公園整備と併せて河川生態系保全・再生のためのワンド整備が実施されました。 「湾処」と書いてワンド・・・昨今ではこのワンドを備える河川というのはほとんど見られなくなってきましたが、ワンドは稚魚や鳥類の生活の場として、また 水辺の生き物にとっての出水時における避難場所として機能する河川生態系にとって非常に重要な舞台となります。ツ黴€ 人工的にワンドを新しく整備するというのは決して容易な事ではありません。せっかく整備しても生き物が集まってこない、出水によりワンドそのものが崩壊し てしまう、土砂堆積によりワンドが完全に埋まってしまう事も数多く報告されています。また植生という側面にも湿地状態がうまく保てなかった結果、ワンド周 囲が外来の陸生種(セイタカアワダチソウ・セイバンモロコシ等)に覆い尽くされてしまったり、逆に裸地(無植生)の状態が継続的に続いてしまったりという 問題が生じる事があります。ワンドでの豊かで安定した我が国本来の水辺生態系構築のためには、施工時段階における水辺の植生整備はやはり必要となるケース が多いのではないでしょうか。

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