2024/03/20(水)林道法面におけるシカ食害対策の緑化(神奈川県内の事例その2)
シカ(鹿)生息地における現状と課題
シカ食害対策の緑化(神奈川県内の事例その1)でご紹介しましたように、神奈川県内のシカ(鹿)生息地では、シカの食害により植生が衰退し裸地化した状況が確認されています。林内に残っている植生としてはアセビやシダ類などが点在しているだけで、裸地化した箇所がシカに踏み荒らされて崩れたり、降雨によって土壌浸食が起こったりしています。さらに、林内は日陰条件であるため、このような場所で生育する植生はかなり限定されてきます。シカ不嗜好性植物(国内産在来種)を用いて法面を緑化する
このような状況にある神奈川県内の山の林道法面において、シカの好まない植物(シカ不嗜好性植物)を用いて緑化を試みています。シカ不嗜好性植物の種子から緑化を試み、用いた種子は日本国内のみで採取もしくは生産した国内産在来種種子のみとしました。また、本現場の林道法面は、日当たりが悪いことが想定されたため、日陰でも生育する植物を用いて法面緑化を試みました。在来種で緑化シート(ヤシネット)日陰配合、シカ不嗜好性植物配合
今回の現場は、シカ食害対策の緑化(神奈川県内の事例その1)で利用した日陰条件で生育する植物でもあるシカ不嗜好性植物の種子を配合した植生シート(在来種で緑化シート)を用いて緑化を試みました。この在来種で緑化シート(ヤシネットタイプ)は、盛土法面の法面保護工として利用することができ、ロール状で納品されるため一般的な植生シートと同様に施工することができます。1梱包は20㎡(10㎡/巻×2巻)です。また、この在来種で緑化シートは生分解性の資材で製造しており、基盤は少しずつ自然にかえるため、山の中での利用にも適しています。日陰条件で生育するシカ不嗜好性植物(国内産在来種種子)を用いた施工実績も増えてきていますので、シカ(鹿)の食害でお困りの方、日陰の緑化を実施したい方は是非、弊社までお問合せください。
【東京オフィス 東建介】
【電話】03-5643-0305
【メール】k-azuma@especmic.co.jp