シカ不嗜好性植物による緑化


 シカによる食害の影響を受ける場所で生育する植物はシカ不嗜好性植物と採餌耐性植物に区分することができます。こうした植物については様々な文献に記述がありますが、エスペックミックでは文献に記されている植物の内、実際に法面緑化に利用できそうな植物を抽出し、食害が問題となっている地域で試験施工を行っています。
 私たちはこれまで日本に生育する植物(在来種)を使った緑化に取り組んできていますが、シカの食害を受ける場所においても在来種で緑化できないか試行錯誤をおこなってきました。こうした中、ススキ、チカラシバ、カゼクサが有効であることがを試験施工を通して確認しています。その他、ヤマカモジグサやクララについても試験施工を通して検討を行っています。



エスペックミック(株)|チカラシバ

チカラシバ(Pennisetum alopecuroides)

日本全国の道ばたなどに普通に生育するイネ科の多年生草本です。秋になるとタヌキの尻尾のような穂を出します。法面に群落をつくっていることもあります。チカラシバは種子が大きく発芽率も高いため,法面緑化には有望な植物です。シカ不嗜好性植物の一つです。エスペックミックではチカラシバを生産し種子を安定供給しています。

エスペックミック(株)|カゼクサ

カゼクサ(Eragrostis ferruginea)

本州,四国,九州の空き地や道ばた普通に生育するイネ科の多年生草本です。種子は発芽率が高く初期成長の早い植物です。踏圧に強くグラウンドの隅に多く生育していることがあります。文献では採餌耐性植物と位置付けられています。エスペックミックではカゼクサを生産し種子を安定供給しています。

エスペックミック(株)|ススキ

ススキ(Miscanthus sinensis)

日本全土の山野や草原にふつうに生育するイネ科の多年草。シカ不嗜好性植物。他の植物が育ちにくい貧栄養立地でも良好に生育する。

エスペックミック(株)|ヤマカモジグサ

ヤマカモジグサ(Brachypodium sylvaticum)

北海道、本州、四国、九州の山野に普通に生育するイネ科の多年草。シカ不嗜好性植物。

エスペックミック(株)|クララ

クララ(Sophora flavescens)

本州、四国、九州の日当たりのよい山野や草地に生育するマメ科の多年草。とても苦いため放牧地などでも生育する。シカ不嗜好性植物。



シカ不嗜好性植物による緑化事例

シカ不嗜好性植物による緑化事例について紹介します。試験施工からは様々な課題が見えてきます。



不適切な植物種の導入は法面の浸食を助長する


誤ってシカの好むような植物を緑化に使用した場合、植物がシカの食害を受けるだけではなく、シカが法面を歩くことによって植生マットが破けたり法が崩れる状況となります。シカによる食害の影響を受ける場所では導入する植物の選定が非常に重要になると考えられます。
写真はメヒシバを導入したことにより著しくシカの食害を受けた状況です。
エスペックミック(株)|シカの食害により崩れた法面



緑化工法


シカの食害を受けて裸地となった法面の浸食を防止するためには、速やかに植物を定着させなければなりません。現場に植物を導入する方法ためには様々な方法がありますが、エスペックミックでは、種子吹付(あるいは客土吹付)、植生マット、植物の苗など、現場の状況にあった方法の提供を行っています。

種子の供給

在来種は種子が確保し難い上、施工してもほとんど発芽しないというイメージがありました。これは適切な植物が選択されていなかったことに起因しています。適切な植物を利用すれば日本の在来種でも外国産の植物と同等レベルで速やかに緑化を行うことができます。エスペックミックでは緑化に適した植物を見つけ出し、それらを圃場で大量に生産することで国産の種子を安定供給することを可能にしました。

種子の販売について詳しく見る >

エスペックミック(株)|種子吹付/客土吹付

種子吹付/客土吹付

種子あるいは植生基材とともに種子を吹き付けることで緑化を行うことができます。種子吹付/客土吹付の利点は短期間に広い面積を施工することが可能なことと、種子が地面と密着することで高い発芽率を期待することです。エスペックミックは緑化業者と提携することでシカ不嗜好性植物による緑化を行うことができるようになりました。緑化用の在来種の種子の入手についてはTELあるいは メール にてお問い合せ下さい。

エスペックミック(株)|種子吹付/客土吹付

在来種で緑化マット/緑化シート

シカ不嗜好性植物配合した切土法面用の製品で肥料帯が付いており、栄養分の乏しい切土法面においても浸食を防止しつつ緑化を行うことができます。盛土法面の場合には肥料帯の無いシカ不嗜好性植物を配合した在来種で緑化シートを用いることができます。植生マットの利点は種子吹付の機械が搬入できない場所でも施工を行うことができたり、浸食防止効果の高い基盤があることです。

在来種で緑化シートについて詳しく見る >

エスペックミック(株)|在来種で緑化マット

苗植栽

ススキやチカラシバ苗(萱株苗)あるいはクララなどの苗を植栽することにより緑化を行います。特にススキなど、野外での発芽定着率の悪い植物の場合、萱株苗を用いて植栽を行うことが効果的です。

萱株苗について詳しく見る >

エスペックミック(株)|萱株苗