2011/03/25(金)兵庫県 加古川水系東条川親水公園 やすらぎの景観づくり事業 ~多自然川づくり 出水に耐えたツルヨシ群落~

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東条川は兵庫県篠山市の黒石ダム三田市の大川瀬ダムを経て加東市、小野市内を抜けて加古川に合流する一級河川で、地元の方々には「母なる川」として親しま れる川です。しかしながら台風や集中豪雨による氾濫で度々沿川の家屋が甚大な浸水被害を受けてきた歴史もある川で、「水に親しむと共に、地域の防災への意 識を高める公園づくり」を掲げて当親水公園整備事業は進められました。


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普段は流れが緩やかでも、集中豪雨等で一気に流速が出る河川では、親水公園整備事業と言ってもそこに多自然川づくり、水辺生態系創出の仕掛けを施す事は容 易ではありません。頑丈な構造物・護岸材料のみで水際を固めてしまい、「水に触(さわ)る」事は出来ても「水辺の生命に触れる」事が叶わない親水公園は事 実少なくありません。
しかしながらこの「東条川やすらぎの景観づくり事業」においては中洲の整備と併せて水辺生態系の成立を積極的に狙って水際の植生工が実施される事となりました(上の平面図の緑色で囲んだ部分)。


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 植物種は流水に対して非常に高い耐性を備えるツルヨシとし、ロックロール(ネットジャカゴ)による根固め工を施した上で、植栽済みベストマンロール、ベストマンパレットが上の断面図の通り設置されました。


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ネットジャカゴ施工状況.
平成23年2月15日撮影
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ネットジャカゴ施工状況.
平成23年2月15日撮影
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ネットジャカゴ施工状況.
平成23年2月15日撮影
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ツルヨシの植栽済ベストマンロール.
平成23年2月15日撮影
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植栽済ベストマンロールの設置状況.
平成23年2月15日撮影
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植栽済ベストマンロールの設置状況.
平成23年2月15日撮影
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施工完了時の状況.
平成23年2月15日撮影
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施工完了時の状況.
平成23年2月15日撮影
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施工完了時の状況.
平成23年2月15日撮影


 平成23年3月27日に工事は無事竣工しましたが、竣工後わずか約2ヶ月後の5月に大雨による増水が発生、当親水公園を丸ごと飲み込むという事態が起き、その結果親水公園整備のために新しく河道内に造成された中洲部では法面の張芝の流亡や、散策道用に施工された舗装が剥がれるなど甚大な被害を受けるに至りました(下写真)。


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増水後の被害状況(中洲)
平成23年5月31日撮影
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増水後の被害状況(中洲内散策道舗装部)
平成23年5月31日撮影
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増水後の被害状況(中洲法面張芝部)
平成23年5月31日撮影


 幸いにも水際のツルヨシ植生工部では葉茎の倒伏のみで、今回の増水による被害は全く認められませんでしたが、公園内の被害状況を目の前にして、河川を舞台とした親水公園整備事業、多自然川づくりの難しさを改めて痛感しました。ただ私たち人間の思い通りにいかないのが自然の本来の姿であり、思い通りにしようとし過ぎた結果、生き物達の楽園であり、また子供達の学びと遊びの絶好の舞台である「水辺」という一つの自然環境を多く喪失してきた事はまぎれもない事実です。この度の出水により確かに大きな被害を受けましたが、この東条川親水公園は今後年月をかけて地域にとって、子供達にとって、水辺の生き物達にとってきっと大切な空間となってくれるはずです。
自然から様々な恩恵を受けながら生きている私たちはこれからも様々な経験を積み重ねながら、謙虚な姿勢でしかし積極的に水辺の保全・再生事業に引き続き取り組んでいきたいと思います。


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増水後の水辺植生工部.
平成23年5月31日撮影
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増水後の水辺植生工部.
平成23年5月31日撮影
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増水後の水辺植生工部.
平成23年5月31日撮影


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土砂堆積を受けた親水公園内本流部
河原と溜まりの形成.


[2011年3月25日]
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