2004/06/22(火)兵庫県 エスペックビオトープ(工場内ビオトープ)
久々のご報告です。・・・いかがでしょうか?全体的にかなりモコモコ感が出てきたと思いませんか?竣工後まる3年をもうすぐ迎えるこのバンビの里は去年までとは違うググググっという底からの力が湧き上がってきたような感じがします(抽象的な表現ばかりで申し訳ありません)。施設をまるまる囲む「エスペックの森(元々は全て苗木)」がそんな印象をより強く演出してくれているのかもしれません。「とりあえず3年」とはチマタでよく言われる事ですが、ビオトープ整備、自然再生の分野においても3年という時間は何か段階的に通ずるものがあるのかもしれませんね。上池(親水池)の水際ではアゼスゲが見事な群落を維持しています・・・・が、群落内にヨシが数本交じっているのを発見!植生の維持管理においては早期発見、即行動が大事です、という事でアゼスゲ群落内のヨシは抜かせていただきました。あと、この度施設外周の森の麓に1m×2mの「エスペックの森づくり」という大型のサインの設置が無事完了しましたので、併せてご紹介させていただきます。CO2削減等、環境配慮型の企業経営の動きは今後益々高まりを見せる事が予想されます。私たちはそういった角度からも施設資材も含めたトータル的なご提案が出来る会社を目指し頑張って参ります!
[2006/11/15]
ここ最近一気に冷え込んできました。水辺の植物達はセキショウを除いて休眠期を迎える季節です。チガヤは紅葉する事で有名?ですが、今年は雨が少ないせいなのか色付きがあまりよろしくありませんでした。真っ赤に染まったチガヤ草原は本当に綺麗なので是非お伝えしたかったのですが・・・なかなか思い通りにはいかないものです。6月に刈り取りを実施した部分では結局チガヤの草丈は30㎝程度で留まり、刈り取りを実施していない箇所でも60㎝程度と、ここではチガヤの管理は2回/年もしくは1回/年の刈取り作業で十分なようです。ビオトープ池の草むらに交じって強烈な自己主張を放つセイタカアワダチソウ・・・ごめんね、引っこ抜かせていただきました。
[2006/07/13]
さて今回は特に作業内容のご紹介という訳ではありません。1ヶ月前に地上部を刈取ったチガヤ群落は写真のとおり、早くも新しい葉をいっせいに展開していました。一言、「きれいだあ・・・」(注:あくまで私の美的感覚に基づいてます)。親水池のハンゲショウもちょうど見頃を迎えていて、もう一度「きれいだあ・・・」。
下流のビオトープ池ではヨシとヒメガマがそれぞれ密度の高い群落を維持しています。そして池内にはセキショウモが勢いよく育っています。従業員の方がセキショウモの繁茂しているあたりをぐぐいっと網でひとすくいするとコオイムシやらメダカやらヤゴやら・・・今年もたくさんの生き物が元気に生活しているようで安心しました。
[2006/06/16]
このビオトープではセイタカアワダチソウ以外にも少しやっかいな外来種としてヒメジョオンがあげられます。河川堤防沿いや空き地で群落を形成しているこのヒメジョオンの繁殖力はやはり半端なものではありません。今回の環境大会ではこの2種に絞った除草と併せて、チガヤ及び水辺植物の地上部の刈取りを実施しました。何故刈るの?という声があるかもしれませんが、これについてはまたの機会にお話させてください。糸状藻類については現在では1年前に見られたような大発生は起こらなくなってきましたので、その撤去作業に時間と労力を費やす事はほとんどありません。これはビオトープの維持管理に地道に携わってこられた皆さんの取組みの大きな大きな成果です。
[2005/11/07]
ビオトープの整備前から既に当敷地内に入り込んでいたセイタカアワダチソウの花が目立つ季節になりました。外来種全てを悪者扱いするつもりはありませんが、少なくともこのセイタカアワダチソウの繁殖力を考えると放置する訳にはいきません。セイタカアワダチソウは少々刈取ってもすぐにまた再生してしまいます。そして小さな個体でも立派にまた花を咲かせ種子を生産します。ということで、基本的に除草は「刈取り」ではなく根っこごと抜く「除根」を実施します。セイタカアワダチソウはその姿からイメージするほど根はあまり深く入っていないものがほとんどです(決して楽ちん作業ではありませんが・・・)。抜いたものは糸状藻類と同じく事業所取り囲む森の栄養にします。
[2005/10/29]
今回の環境大会は当事業所の記念行事という背景もあり、身近な自然体験学習の場として広くみんなに知ってもらいたいという思いから、従業員だけではなくそのご家族や関係会社様の方々にも多数参加していただく事になりました。
どうやってこのビオトープでみんなに楽しんでもらおう・・・この環境大会開催に際してビオトープ委員の皆さんは何度も打合せを重ね、様々な案を練り準備を進めてきました。さて結果は・・・大成功!!環境クイズやビオトープビンゴ、写生会、ボート遊び等それぞれの催しものでは、子供達のくったくのない笑顔と景品を狙う真剣な大人の表情(笑)があふれていました。そして覚えた草の名前を自慢げに私に教えてくれる子供を見て、やはり自然について学ぶのは講義という形式よりも、実際にフィールドに出て五感を働かせ、且つ面白おかしくするのが一番効果的なんだと改めて認識する1日になりました。
[2005/08/04]
創設したビオトープには図らずもアオミドロ等の糸状藻類が大発生する事がよくあります。ここでも大量のアオミドロが特に上池内で発生しました。これは水中における過度の栄養塩類が主な原因である事が一般的に知られていますが、それだけではないようです(長くなるのでやめますが・・・)。
とにかく放置していては後々ヘドロの原因にもなりますし、景観的にもあまり良いものではないという事で、竣工時に編成されたビオトープ委員を中心に繁茂状況を見ながら都度、手作業による藻類引き上げ撤去作業を実施しています。道具は「THE ロング熊手」。引き上げた大量の藻類は乾かして軽くなってから工場周囲の森の中へ敷き込んでいます。ビオトープの維持管理作業は決して楽なものではありませんが、たくさんの生き物とご対面する機会がもれなくついてきます(笑)
[2005/06/08]
竣工から約1年が経過した2006年6月8日に、全従業員参加の下で当ビオトープの創設目的や今後の利活用に関する講義及びビオトープ観察会が開催されました。事後アンケートの結果から、「そもそもビオトープって一体何?」という疑問を持たれていた方々が、この日を境にその理解を深めていただけた事が分かり、案内役として参加させてもらった私は充実感でいっぱい(笑)。次の開催時は是非とも生き物クイズ大会を・・・。
[2004/06/22]
2004年7月に竣工(事例紹介)したエスペックビオトープバンビの里をこの度モニタリング事例としてご紹介させていただく事になりました。上の写真は従業員の皆さんでビオトープゾーンの植栽を実施した際のものです。
当事例モニタリングでは維持管理作業や一企業内に創設されたビオトープの利活用の活動内容にスポットをあててご紹介していきたいと思っています。よろしくお付き合いください。
[2004年6月22日]